会社設立に必要な印鑑とは?代表印・銀行印・角印の役割と電子化
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会社を設立するとき、多くの人が一度は迷うのが「印鑑は何本つくればいいのか」という問題です。「今はハンコがなくても会社をつくれると聞いたけれど本当?」という疑問もよく聞かれます。この記事では、法人の印鑑の定番である3点セット(代表者印・銀行印・角印)それぞれの役割と、オンライン登記で印鑑届出が任意になった制度改正のポイントを整理したうえで、設立後の日常業務を角印の電子データで効率化する方法を紹介します。
法人の印鑑3点セットとは
会社で使う印鑑は、伝統的に次の3本を揃えるのが定番とされ、「法人印鑑3点セット」としてまとめて販売されています。個人の印鑑に実印・銀行印・認印の使い分けがあるのと同じ構図です。
| 種類 | 位置づけ | 主な用途 |
|---|---|---|
| 代表者印(丸印) | 会社の実印 | 契約書・登記関係など重要書類 |
| 銀行印 | 金融機関への届出印 | 法人口座の開設・出金手続き |
| 角印(社印) | 会社の認印 | 請求書・見積書・領収書など日常書類 |
代表者印は、法務局に届け出ることで会社の実印となる丸型の印鑑で、「会社実印」「丸印」とも呼ばれます。二重の円の外側に社名、内側に「代表取締役印」と彫るのが一般的で、契約の締結など会社としての意思を正式に示す場面で使います。
銀行印は、法人口座を開設するときに金融機関へ届け出る印鑑です。代表者印と兼用することもできますが、紛失・悪用時のリスクを分散し、経理業務を任せやすくするために別に作るのが一般的です。
角印は、社名を四角い枠に彫った「会社の認印」で、請求書や見積書といった日常書類に押します。登録や届出は不要で、3本のなかでは最も出番が多い印鑑です。個人と法人の印鑑の使い分けについては認印・実印・銀行印・角印の違いで詳しく解説しています。
設立登記と印鑑届出|オンライン申請では「任意」になった
かつては、会社の設立登記を申請する際に代表者印を法務局へ届け出ることが法律上の義務でした。しかし2021年(令和3年)2月15日に施行された改正で、印鑑届出を義務付けていた規定(旧商業登記法20条)が削除され、設立登記をオンラインで申請する場合は、印鑑の届出が任意になりました。
ただし、この「印鑑レス」にはいくつか前提があります。
- 書面で登記申請する場合は、従来どおり印鑑の届出が必要です。任意になるのはオンライン申請の場合に限られます
- 印鑑を届け出ない場合、以後の登記申請などは電子証明書(商業登記電子証明書等)による本人確認で行うことになり、電子環境の準備が必要です
- 印鑑を届け出なければ、法務局の印鑑証明書(会社実印の証明)は発行されません
実務上の注意点として、登記が印鑑なしで済んでも、その後の手続きで会社実印と印鑑証明書を求められる場面はまだ多く残っています。金融機関での融資契約、事務所の賃貸借契約、官公庁への許認可申請などが典型です。取引先や金融機関の対応が追いつくまでは、設立時に3点セットを作って代表者印を届け出ておくのが現実的な選択と言えるでしょう。
日常業務は角印+電子印鑑で回る
設立後に会社が発行する書類の大半は、請求書・見積書・納品書・社内の確認書類といった日常書類です。これらに使うのは会社実印ではなく角印であり、しかもこれらの書類への押印は法律上の義務ではありません。つまり日常業務のハンコは、体裁と商習慣のためのものです。
そこで役立つのが、角印を画像データにした電子印鑑です。書類をExcelやPDFで発行するなら、印刷して押印しスキャンし直すよりも、印影画像を貼り付けるほうが圧倒的に速く、テレワークにも対応できます。当サイトの電子印鑑ジェネレーターを使えば、社名を入力するだけで角印の画像を無料・登録不要で作成できます。入力した社名はサーバーに送信されず、ブラウザ内で画像が生成されるため、外部に情報を預けずに済むのも法人利用では安心です。
作成時のポイントは次のとおりです。
- スタイルは「角印」を選び、「株式会社○○之印」のように社名+「之印」の形で入力する(最大20文字)
- 色は朱・赤・藍・黒の4色から選べます。角印は朱色が定番です
- 書体はおまかせ・明朝・ゴシック・筆文字・オールド明朝の5種類から選択できます
- 保存は背景が透明な透過PNGがおすすめ。罫線のある請求書に重ねても背景が邪魔になりません。サイズは150・300・600pxの3段階です
また、受領印・検収印として使える日付入りのデータ印(上段に姓、中央に日付、下段に名を配置した丸型)も同じツールで作成できます。角印の詳しい作り方や請求書での使い方は角印を無料で作成する方法を、電子請求書の保存ルールは電子帳簿保存法と印鑑の関係を参考にしてください。
一方で、契約書のように会社の意思を正式に示す重要書類は、印影画像では本人性の証明力が弱いため、会社実印での押印や電子署名サービスの利用を検討すべき領域です。使い分けの考え方は電子印鑑の法的効力で解説しています。
まとめ
会社設立にあたっての印鑑は、代表者印(会社実印)・銀行印・角印の3点セットが定番です。2021年の改正でオンライン登記なら印鑑届出は任意になりましたが、口座開設や各種契約で会社実印が必要になる場面は依然として多く、設立時に一式を用意しておくのが現実的です。一方、請求書や見積書といった日常書類は押印が義務ではなく、角印の電子データで十分に回せます。物理の印鑑と電子印鑑をうまく使い分けて、設立直後の忙しい時期の事務作業を効率化してください。